BERETTA M92F(1975)story

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 イタリア BERETTA社の M92F という軍用拳銃です。この拳銃が革命的なのはCOLT、Smith&W-
esson、Remington、Winchester、Sturm-Rugerなど世界でも有数の銃器ブランドを擁する銃 
器王国アメリカにあって、それらを制してアメリカ軍の制式装備に採用されたことです。     

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 1911年より、80年あまりに渡って米軍で使い続けられ、抜群の信頼性を誇ったCOLT M1911A1で
したが、さすがに古さを否めず、新型に更新することになり、世界の最新の拳銃を対象にトライアル
(採用試験)を行いました。アメリカ軍のトライアルはそれはそれは厳しいもので、休まずに続けて
1000発も撃ち続けるテストもあるといいます。その結果選出されたのがイタリアBERETTA社のM92F
です。BERETTA社は300年以上の歴史を持つ銃器メーカーです。                
 それまでは鋼であったフレームはアルミニューム製になり、マガジンにはカートリッジ15発が、そ
れまでは1列だったものが2列に入り、160gも軽量化されるという高性能ぶりです。軍用のライフ
ルや拳銃の銃弾は、近年より小さな口径のものに置き替わりました。それまで小さな口径の銃弾は破
壊力が小さく役に立たないとされていましたが、口径を小さくしても弾速を高めることで、同等の威
力があることが確かめられました。ライフル銃では7.62mmが5.56mmに。拳銃では11.4mmが9mmへ
と主流が変わりました。カートリッジが小型化したことで携行弾数が多くなり、マガジンに納められ
る弾数が2倍ほどになり、さらに銃自体も小型化されることで兵員一人当たりの戦闘能力が飛躍的に
高められたのです。拳銃のように単純なメカニズムで、進化のしようがないように思われる機械であ
っても、進化はとどまりません。                              
 ついでに、ニューヨーク・マンハッタンの警察官は、M92Fよりさらに進化した、オーストリア製の
GLOCK 17を装備しているのを現地で見かけて驚いたものです。これも9mmです。装弾数はなんと17
+1発。17+1発の意味はマガジンに17発、さらにすぐ発射できるチャンバーに1発入っている
という意味です。合計18連発にもなるものを街の中を歩いている、普通の警察官が持っているので
すから。                                         
 9.11の事件の後、ヤンキースタジアムで行われる、野球の試合中に警察官が何人もグランドの中に
入り、客席の方を向いて警備しているのが、ハイビジョン放送に映し出されていました。後ろを向い
ている警察官の腰にはGLOCK 17が、ナイロン製のホルスターの中に収まり、つるされていました。
                           長さ217mm、重さ970g、装弾数15+1発

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